No.060 想像のナナメ上へ。|西武鉄道

「ナナメ上」をデザインで走らせる、体験型ランディング。

こんにちは、マツザワです。今日は西武鉄道の特設サイト「想像の、ナナメ上へ。」をゆっくり眺めました。
池袋・西武新宿から“ナナメ上=西北西”にのびる西武線。その沿線に眠る驚きを、ただ紹介するのではなく、サイトそのものを“ナナメ”に設計して体験させる——そんな企画とUIがうまく噛み合ったサイトでした。

キービジュアル:斜めのカットラインで“ナナメ上”を即伝達

ファーストビューから写真のエッジが斜めに切り落とされ、タイポもそれに沿うレイアウト。コピーの余白と角度が整っていて、コンセプトが視覚的に一瞬で伝わります。言葉で説明する前に、形で納得させるやり口がスマート。

コピーと構成:短いセンテンスで“発見の歩幅”をそろえる

メインコピーはリズムの良い短文で段組み。スクロールに合わせて「想像のナナメ上をいく、知られざる世界を探検しよう」と読者の歩幅を決めてくれます。記事ブロックも「#秩父のナナメ上」「#花小金井駅のナナメ上」など、ハッシュタグ風の見出しで並列化。街の固有名詞がタグとして機能し、キャンペーンの広がりを想像させます。

ビジュアル編集:“斜めの切り抜き × 大胆トリミング”で一続きの世界観

各スポットの写真は、斜めのトリミングと大きめの被写体配置で印象を濃く。連続して見ても単調にならないのは、角度と余白の取り方が丁寧だから。とくに、星空・銭湯・商店街・ミュージアムといった“質感の違う被写体”を同じルールで束ねているのが巧みです。

No.060 想像の、ナナメ上へ。 歩道橋よりコルュビジェへ|WEBサイト100選

No.060 想像の、ナナメ上へ。 歩道橋よりコルュビジェへ|WEBサイト100選
No.060 想像の、ナナメ上へ。 歩道橋よりコルュビジェへ|WEBサイト100選

情報設計:キャンペーン→回遊の動線が素直

特設内の各セクション末尾には、関連ニュースや外部コンテンツへの導線(イベント告知や沿線ガイド)を添えて、キャンペーンを“一度きりの読み物”で終わらせない設計。読み手の熱量が高いうちに「参加できること」「もっと知れるもの」へ自然につなぎます。

トーン&マナー:公共交通の“らしさ”を崩さず、遊ぶ

コピーは親しみがありつつ、過度にカジュアルではありません。ビジュアルの大胆さと文章の落ち着きのバランスで、鉄道会社の信頼感は保ちながら“ナナメ上”の遊び心を立てています。ブランドトーンのコントロールが好印象。

タイポグラフィ:余白と行間で“旅の間”を演出

見出しは視認性の高い太さ、本文は読みやすい行送り。とくにセンテンス間の呼吸の取り方がうまく、次の写真へ視線が流れます。装飾は最小限で、角度と余白が主役。アクセントは斜めのラインとタグだけに絞って、情報の焦点がぶれません。

モジュール設計:5つの“ナナメ上スポット”で学べること

  • カードの均一化:各スポットのレイアウトとコピー構成を揃え、比較しやすい。
  • 写真1発の説得力:縦横の画角を混ぜず、記憶に残すための大胆トリミング。
  • タグ導線:駅名・地名をハッシュタグ化し、SNSでの拡張も想起させる。
  • 末尾リンク:読む→行く(イベント/記事)に繋げる“次の一歩”を必ず用意。

ブランド一貫性:オフライン施策との連動を感じる見せ方

特設で使うコピーとビジュアルは、ポスターやニュースルームのトーンとも揃っており、オンライン・オフラインの境目を感じさせません。街で見かけた表現がそのままWebに延長される安心感。交通系の広報でとても大切なポイントです。

レスポンシブ&アクセシビリティの所感

  • レスポンシブ:セクションごとのまとまりが明快で、縦スクロールで読み切れる。
  • テキスト量:スマホでも読み切れる短尺コピー。写真優位の構成で負担が軽い。
  • リンクの明度差:回遊リンクの視認性が確保され、タップ先が想像しやすい。

このサイトから持ち帰りたい“デザインの型”

  • コンセプトを形にする角度:コピーに書かれた“ナナメ上”を、斜めカットとレイアウトで反復。
  • タグ化で整理:地名・駅名をタグにして、並列で比較・拡張できる情報設計。
  • 一枚に“次の行動”を仕込む:読み物の終わりにイベントや記事への導線を必ず置く。

まとめ

“斜め”という一手で、沿線の魅力を一段と立体的に見せる特設でした。写真とコピー、そしてレイアウトのルールがずれなく噛み合っているから、スクロールが気持ちいい。企画とUIが同じ方向を向くと、ここまで伝わるのかと、ちょっと唸りました。西武線、次はどの“ナナメ上”で来るのか、楽しみです。

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