No.064 豊島区公式ホームページ

「探しやすさ」を最前面に

こんにちは、マツザワです。池袋を中心に文化と暮らしがぎゅっと詰まった豊島区。そんな豊島区の公式ホームページも2025年にフルリニューアルされ、目的地までの「最短距離」をどう整えるかに全振りした印象です。今日は、区民にも訪問者にもやさしいUIのポイントを、ウェブデザインの視点でなぞっていきます。

1. ヘッダーは“アクセシビリティの司令塔”

ページ最上部には「見え方サポート」(文字サイズ・配色変更/読み上げ)がまとまっており、必要な人が必要な瞬間に触れられる配置。さらに「やさしい日本語」や多言語切り替えがワンタップで届く場所にあり、最初の3秒で“誰でも使えるサイトです”と伝えてくれます。操作系は余白を広めに取り、タップ領域も十分。モバイル前提の丁寧な作法が徹底されています。

2. 検索まわりのUXが一段上

サイト内検索は自然文での検索に対応し、検索結果の要約を自動生成で提示。情報量の多い自治体サイトで「要点だけ先に知りたい」というニーズに刺さります。さらに、各ページに振られた「ページID」を直接入力して目的地へ飛べる導線も用意。ブックマーク代わりにも使える小ワザで、窓口担当者とのコミュニケーションもスムーズになります。

3. 「分類」と「頻出ニーズ」の二正面作戦

グローバルナビは「手続き・届出」「暮らし・地域」「健康・医療・福祉」など、区サイト定番の分類を素直に整理。一方でトップ中腹には「ごみ・リサイクル」「戸籍・住民票」「保育」「休日・夜間診療」など、アクセス上位のショートカットがカードで並びます。情報設計の層を重ねることで、“迷子になりにくい”を実装。

4. 緊急と日常の情報優先度が明快

ヘッダー直下に「緊急情報」のブロックを常設。非常時の導線を固定席に置きつつ、平時はお知らせ・イベント・関連サイトに視線が流れる構成です。色数は抑え、アクセントはパネル単位で管理。視線誘導が素直で、読み飛ばしやすいレイアウトです。

5. イベントは“探しやすさ”と“今知りたい”の両立

イベントは期間、申し込み有無などのメタ情報が読み取りやすく、カード群で一覧性を担保。トップから「イベント一覧」へ抜ける導線も明確で、目的行動(申し込み・詳細確認)までのステップが最小化されています。

6. オンライン手続きは専用ハブで

「オンライン申請」は専用ページに集約。ライフイベント別に必要な手続きをガイドする「手続きナビ」への動線もここに集め、初めての人でも“順番待ちのない区役所体験”ができる設計です。機能の住所がはっきりしているので、再訪時も迷いにくいのが好印象。

7. タイポグラフィと余白のバランス

本文は可読性重視の標準サイズを基調に、見出し・カードタイトル・ラベルで緩急を付与。段落間の行間・マージンが広すぎないのに詰めすぎてもいない、公共サイトの最適解。情報密度の高いページでも“圧”を感じにくいのは、この余白設計の勝利です。

8. モバイル・ファーストのインタラクション

アコーディオンとカードを中心にしたUIで、親指操作にストレスが少ない構成。ボタンは角丸・影の強調を抑えたフラット寄りで、配色のコントラストはJIS基準を意識した落ち着き。自治体サイトにありがちな“PC起点の縮小版”ではなく、スマホ主役で作られた印象が強いです。

9. 関連サイトと回遊デザイン

「図書館」「トキワ荘マンガミュージアム」など、区の文化資産への回遊リンクがトップ下段にまとまっています。自治体の“厚み”を感じられる導線設計で、観光・文化系のニーズにも自然に接続。地域のブランド体験が、サイト横断でシームレスにつながります。

10. まとめ

アクセシビリティ、検索の強化、オンライン手続きの集約——どれも「探す→見つかる→完了する」を最短距離にするための投資です。情報の“置き場所”を明確化し、タッチポイントを絞る。区民の毎日を邪魔しない、静かなデザインが気持ちいい。豊島区らしい文化の厚みも、関連サイトの回遊でそっと背中を押してくれます。

 

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