No.055 Snow Peak スノーピーク

道具選びも体験予約も自然の心地よさ

こんにちは、マツザワです。キャンプの空気を連れてくるように、静かで骨太な設計。今日はスノーピーク公式サイトを、情報設計とUIの観点でじっくり見ていきます。

結論:ブランド思想→行動の導線が一直線

トップは「衣食住働遊」というフィロソフィーを軸に、読む・買う・体験する・相談するへと迷いなく誘導。ブランドの“思想”を見せながら、ユーザーの“次の一手”に必要な導線がすぐ手に届く距離にあります。ミニマルだけど冷たくない、そのバランス感覚が見事。

No.055 Snow Peak 歩道橋よりコルュビジェへ|WEBサイト100選
No.055 Snow Peak 歩道橋よりコルュビジェへ|WEBサイト100選

情報設計(IA):三層のナビゲーション構造

1. グローバル:まずは「何者か」を示す

ヘッダー直下に「Snow Peak Experience / About / Company」の3軸。理念・取り組み・企業情報をまとめ、ブランド理解の導入を短い距離で完結させます。

2. 実動のハブ:オンラインストア/予約・申込/店舗・施設

「ONLINE STORE」「ご予約・お申し込みポータル」「店舗・キャンプ場・施設」が分かりやすい動線で配置。買い物・体験予約・リアル接点を並列に置き、ユーザーの目的別に迷わせない設計です。

3. 付帯価値:読みもの/アフターサービス/会員

「THE SNOW PEAK WAY(読みもの)」「修理・ケア」「ポイントカード・公式アプリ」を下層でしっかり見せ、購入後の体験価値までデザイン。単発の購買で終わらず、長いお付き合いを前提にしたサイト構造です。

UIの要点:余白と“声の届き方”

視線誘導は「段落」でつくる

セクションごとにゆったりと余白を取り、見出し→短い本文→主要ボタンの順で“段落”を作る構図。写真に頼り切らず、テキスト自体が呼吸をしているので、情報過多にならずに理解が進みます。

ボタン文言が具体的で、行動に迷いなし

「詳しく知る」「一覧で見る」「オンライン修理受付」など、クリック後の状態が想像できるコピーワーク。アウトドアの実用品らしく、UIコピーも“実用”に振れています。

ビジュアルと言語:静かな熱量

色・写真:自然光のトーンを優先

自然光で撮られたような写真を広めに使い、白と黒(+ごく控えめなアクセント)で整える配色。視覚のノイズを抑え、道具やフィールドの質感がそのまま届く設計です。

タイポグラフィ:読みやすさ優先の骨格

見出しは太さとサイズ差でメリハリ、本文は字間のゆとりで長文もストレスなし。ブランドの静けさを壊さない、堅実な選択です。

コンテンツ戦略:購買→体験→関係の循環を描く

読みもの「THE SNOW PEAK WAY」

プロダクトの背後にある“生き方”の物語を補助線にして、単なるカタログ化を回避。実用情報と世界観の接着剤として効いています。

「ご予約・お申し込みポータル」で体験のハードルを下げる

キャンプ/イベント/グランピングなどを横並びで整理。何ができるのか、どんな順路で申し込むのかが直感的。初めてでも踏み出しやすい。

No.055 Snow Peak 歩道橋よりコルュビジェへ|WEBサイト100選
No.055 Snow Peak 歩道橋よりコルュビジェへ|WEBサイト100選

アフターサービスと会員施策が“長持ちする関係”をつくる

修理・クリーニングなどの導線、ポイント会員や公式アプリの案内が明快。買って終わりではなく、使い続ける前提のUXです。

モジュール設計:カテゴリの懐が深い

ギア(テント、焚火台、IGT…)からアパレル(メンズ/レディース/キッズ)、アクセサリーまで、カテゴリを大きく見せつつ詳細導線を整理。情報量は多いのに、粒度がそろっているので迷子になりにくい。

細部の気配り:企業・CSV・IRも同じ座組で

企業情報や社会価値創造(CSV)、IRへの導線もフッター近くに整然と配置。ブランドの“ものづくり”と“社会への姿勢”が、同じテンションで並ぶのがスノーピークらしいところ。

学びのポイント(デザイナー目線)

  • 理念をUIに落とす:抽象語(衣食住働遊)を具体導線(買う・行く・読む・直す)に接続。
  • 余白の設計:写真・見出し・本文・ボタンの“段落”で理解速度を上げる。
  • 購入後の体験もサイト内で完結:修理/会員/予約を“別サイト感”なく扱う。
  • カテゴリの粒度をそろえる:大量のSKUでも迷わない情報設計。

さいごに:静けさは、強さだ

声高に語らず、必要なことだけを、必要な順に。そんな設計だから、ユーザーは安心して“次”に進める。スノーピークのサイトは、ブランドの姿勢そのものがUIになっていました。良いサイトは、静かに背中を押してくれます。

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