夜の静けさに、少しだけ心を解き放つ。「よなよなエール」WEBサイトをめぐって見えた世界
こんばんは、マツザワです。
下戸なりにも、飲みたい、夜がある。
というわけで今回は、長野県・軽井沢発のクラフトビール「よなよなエール」の公式WEBサイトを眺めます。
スーパーに行くとよく見かける独特なセンスのお酒を販売しているヤッホーブルーイングさんのクラフトビールです。
サイトを開いた瞬間に感じたのは、暗いけれど落ち着く、夜の帳(とばり)のような空気感。
黒を基調にしたデザインは決して重くなく、どこか“夜の余白”のように感じられます。
この記事では、そのWEBサイトのつくりと、そこに込められたブランドの思いや遊び心を味わうように紹介していきます。
黒という静けさに、オレンジのあたたかさが灯る
まず特筆すべきは、サイト全体に漂う夜の質感です。
背景はブラックが基調。でも、冷たい黒ではなく、どこかベルベットのように柔らかく、落ち着いたトーン。
そこにビールの琥珀色や、オレンジのアクセントが映えていて、まるでキャンドルの灯りがともったバーにいるかのよう。
情緒にぴたりと寄り添っているデザインです。
しかも、全体の動きや切り替えがとてもなめらか。ページをスクロールするだけで、
物語が進むように展開されていきます。
エールと“狼男”が意味するもの
トップページから始まる横スクロール型のストーリーは、まるで紙芝居のよう。
はじめは月の下にたたずむ人物が、やがてビールを片手に“変身”していくシーン──
そう、よなよなエールのキャラクターともいえる「狼男」の影が、ここで象徴的に登場します。静かな夜、自分の内側を解放するようにビールを飲む。
誰でも心のどこかに“おとなしい昼の顔”とは違う自分を持っていて、
それをそっと認めることができるのが、よなよなエールの夜なんです。
「飲むことで何かが変わる」のではなく、
「飲むことで、ちょっとだけ自分を取り戻せる」。
そんな感覚が、狼男のシルエットとともに、そっと語られている気がしました。
ホップがくれる、“香る喜び”
よなよなエールといえば、やっぱり華やかなホップの香り。
サイト内の商品紹介でも、香りへのこだわりは何度も強調されています。
「柑橘系のフルーティなアロマ」「香りで飲むビール」など、味覚よりもまず嗅覚で楽しむビールだということが伝わってきます。
そして、この“香りで飲む文化”が、サイト全体のしつらえにも反映されています。
たとえば、商品紹介の背景には淡い光や、空気が立ちのぼるようなエフェクトがさりげなく使われていて、
まるでグラスから香りが立ちのぼってくるような演出。
テキストも「さわやか」「軽やか」「ドライ」といった味の印象ではなく、香りの印象語で構成されていて、五感に訴える内容になっています。
ビールを飲むだけじゃない?「ビール投資プロジェクト」って何だ
そして最近、個人的に「おっ?」と思ったのが、
このブランドが展開している「ビール投資プロジェクト」。
クラフトビールの新商品開発に、ユーザーが参加できる仕組みで、
“飲む”だけじゃなく“つくる”側にも関われるという試み。
しかもこれ、ただのクラウドファンディングじゃないんです。
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自分が投資したビールの限定版が届く
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投資家限定のイベントに参加できる
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開発プロセスにもフィードバックを送れる
など、まさに“仲間として一緒に育てていく”感覚。
ただの商品購入では味わえない、文化への参加体験が設計されています。
まとめ:夜の時間を“自分に戻る時間”に変えてくれるサイト
よなよなエールのWEBサイトは、
ただのクラフトビール紹介ではなく、“夜の時間そのもの”を提案する場所でした。
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ブラック×琥珀色が生む、静かであたたかいトーン
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紙芝居のようなストーリー型レイアウト
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狼男の影が象徴する“自己解放”の時間
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香りを味わうための演出と言葉選び
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そして、ビールを育てる投資という新しい関わり方
これらすべてが、単なるデザインの良さにとどまらず、
お酒の飲む中で本当の自分を解放した夜を過ごせる。
画面の中に広がるこの世界が、
ちょっと疲れた心をそっとほどいてくれる。
そんな場所でした。
それではまた、どこかのサイトで。
(マツザワ)
